さて書くことは決定として、どういったN個の記事を書くべきか。現在の日付は、2014年12月31日、疑いようもなく年の瀬であります。ですので「2014年買ってよかったもの10選」にすることにしましょう。この時期に大量に書かれるテーマの記事で、みんなと同じ事がしたい私にはぴったりなチョイスと言えると思います。いくつか勉強のために買ってよかった記事を読んでまいりました。なるほど、なるほど理解した。おしゃれ小物、すてきな家電、かっこいいモバイルギアなんかをリストアップして、自分の生活レベルの高さを民衆に誇示し、読み手を思うさまへこませてやればいいわけですね! 私そういうの得意です。諸君、私と君たちとでは住む世界が違うのだよ!
1. 四月は君の嘘 1巻
なんか、最近四月は君の嘘の話題ばかりを出しているような気がして恐縮です。それだけ私への影響が大きかったとご理解ください。ピアノを弾けなくなった少年「有馬公生」とヴァイオリニストの女の子「宮園かをり」とのボーイ・ミーツ・ガールマンガ。こちらはその第1巻。1巻はなんと言っても、宮園かをりとの出会いのシーンですよね。しかし出会いのシーンは、ヴァイオリンではなくあえての鍵盤ハーモニカを演奏しているシーンから入ります。演奏している曲はハトと少年、天空の城ラピュタでパズーがトランペットで吹いていたあの曲です。バイオリンの音色と曲はあまり馴染みがありませんが、鍵盤ハーモニカとハトと少年ならば魂に刻まれている。マンガであってもあの鍵盤ハーモニカのペカペカした音で、あのメロディーが頭の中で流れる。いやがおうでも郷愁を感じずにはいられない。
2. 四月は君の嘘 2巻
第2巻です。あ、いきなりなんですけど3巻の話をしてもいいですか? 私3巻の話をしたい気分なんです。3巻すごい好きなシーンと言うかコマがあるんです。幼なじみの椿というキャラクターがいます。公生への無自覚な恋心、これまた無自覚なかをりへの嫉妬。自分の中のもやもやをどうにも処理出来なくなり、椿はソフトボールの試合で無謀な走塁をしてアウトになります。そこでひざまずく椿のスパイクの裏を大写しにするコマがあるのです。私はこれが好き。茫然自失の表情ではなくスパイク。表情なんかより、悔しさ、どうして、何やってるんだろう私、などなど椿の感情が表情なんかよりずっと伝わってきます。

3. 四月は君の嘘 3巻
ここまでべた褒めに近かったですが、やっぱり気に入らない点もあります。どだいすべての人を満足させる完璧な作品なんてこの世にはないのです。ディティールを省略したギャグマンガの様な描写がよく出てきます。これ自体は悪くはないのですが、この表現を多用し過ぎな気がする。「なんでこの人奇面組みたいな顔しているの……」と冷静になってしまう。過ぎたるは及ばざるがごとし。
4. 四月は君の嘘 4巻
あ、ちなみに、四月は君の嘘の連載開始は2011年ですが、私が単行本を2014年に大人買いしたので、2014年買ってよかったもので何の問題もないのです。
5. 四月は君の嘘 5巻
4巻の次の巻です。
6. 四月は君の嘘 6巻
そう、そう、私、四月は君の嘘のせいで芋づる式に病気をテーマとして扱った作品を読んでしまって胸がはりさけそうなのですが。四月は君の嘘の作中に三田誠広氏の「いちご同盟」という小説の引用が出てきます。本の名前は知っていたのです。しかし恥ずかしながら読んだ事がなかったので、これを機に読んでみた。そうしたらまー悲しい。みなさん私悲しいです。ヒロインが不治の病で入院していて、主人公がピアノを弾く。四月は君の嘘の構図とオーバーラップします。きっといちご 同盟の影響を四月は君の嘘は大きく受けているのでしょうね。病気の進行によって、だんだんと生きることを諦めてしまうヒロイン。ああ。
7. 四月は君の嘘 7巻
続けてうっかり読んでしまったのは、橋本紡氏の「半分の月がのぼる空」こちらもヒロインが不治の病で入院している系です。元は小説で、マンガ、アニメ、テレビドラマとメディアミックスで展開された作品です。小説も何度かリメイクされたりしているようで、私は文春文庫版の全4巻を読みました。きっかけは、なにかライトノベルでも読もうと色々探し回っているときに、「入院」という単語が私のセンサーに引っかかったから。完全に四月は君の嘘が悪い。まだ衰弱の描写とかいちご同盟より生々しくないので、その点は大丈夫。半分の月がのぼる空はむしろ幸せそうなシーンの方がきつい。本当に楽しげなシーンがあるのです。しかしヒロインは病気ですから、これもいつかは終わりが来るのだなと思うと涙がこぼれそうになる。どうしてなの。
8. 四月は君の嘘 8巻
とどめが、柳本光晴氏の「女の子が死ぬ話」というマンガ。私の引き裂かれた心を癒やせるものは何かないものかと探しに探しました。柳本光晴氏はハルヒかわいいという同人誌を書かれている方です。ハルヒかわいいは、涼宮ハルヒの憂鬱を題材に甘く切ないラブコメディに仕立てた秀作。私もTumblrで見かけてこの作品は凄いと一目置いていました。柳本光晴氏なら傷ついた私をほっこりさせてくれるに違いありません。「女の子が死ぬ話」というタイトルで本当に死ぬわけないし。
でまあ女の子が死ぬ話でした。えーー? なんで、また、うぇえ、うぇ。そんな。やめてよ。本当に死んでるし。女の子が死ぬなんて私聞いてないよ。騙された。しかもマンガなので衰弱している所を、かなりしっかり絵で描写しているものだからきつい。正視できない。なんてもの描くんだ。悲しみに慣れている人にしかおすすめ出来ない。
9. 四月は君の嘘 9巻
ここまで上げた作品はすべてKindleで読みました。この記事を書くにあたって、それぞれざっと読み返しているのですが、こういった読み方は、やはりまだまだ紙の方が得意な印象ですね。あのシーンどんなだっけとパラッパラッとめくるのが紙はとても得意。ただ、最近のKindleにはシークバー機能が付いたのでこのパラッパラッに結構近い事が出来るようになった。もうちょっとページの書き換えが早くなれば、もっとスムースにパラッパラッと出来るに違いない。
10. 四月は君の嘘 10巻
それにしても、私のKindle早く壊れないかな。これだけハードに使っているのに壊れないとか正直迷惑です。
ご存知でしょうか、Kindle Voyageという端末がリリースされたことを。なんでも解像度が758×1,024から1,072×1,448に上がったとか。マンガの細かい書き込みとかもくっきりはっきり見えるらしい。欲しい。でも、E-inkのKindle端末のフラッグシップというポジションなので少々お高い。一番安い奴でも21,480円。今持っている奴が壊れてもいないのに買い換えるには躊躇してしまう額です。だから壊れろ。ルパン的な何かが盗んでいくのでも可。