私は、アニメ版より先にマンガ版から入ったので、感慨もひとしお。それもあってか、私はマンガ版の方が好きです。アニメ版はどうもドロドロしすぎているというか、生々しいというかあまり好きになれません。ヤシマ作戦の後のレイのほほえみが好きです。アニメ版の少しぎこちなかった。マンガ版だけにしかない、ネルフの中庭でレイが「もう一度触れても良い?」と尋ね手を握るシーンが好きです。
エヴァは数年置きに思い出したように刊行されました。私はその度にまた一巻から読み直しました。エヴァと共にゆるゆると歳を重ねたのです。だから私は、マンガのエヴァが完結したと聞いて、びっくりしたわけです。
「え? マンガのエヴァって完結とかするものなの?」
やっと終わったー! といった感想はまったく出てこず、完結するという事実にびっくりした。あまりに長い間連載していたものだから、終わりが来ず永遠に続くものだと錯覚していました。そうドラえもんであるとかサザエさんのように。まさか終わりがあって、あまつさえ終わらせる気があったとは。
もう、二年まっても三年まっても次の巻が出ないわけですね。なんだか寂しくなってきたので、持っている単行本をためつすがめつしていました。1巻の絵とか今と全然違いますね。赤木リツコ博士の眉毛とかすごい太い。顔も全体的に幼い。18年も経ったのでみんな老けたのかな。1巻から14巻を並べていたら面白い事を発見。本のヤケ方がいい具合にグラデーションになっていました。私の場合、1巻から3巻までは、発売から1年後ぐらいに購入したものなのですが、4巻以降は発売されたらすぐさま買っていたので、すべて初版本です。つまり、発行に合わせて我が家に居る時間がそれぞれ違い、18年という時間がヤケとして年輪のように刻まれたのです。最近買った巻も同じようにヤケていくと思うので、時と共にグラデーションもなくなっていくでしょう。よし、全巻同じ色になるまで大切に持っていよう。
