「へー、ところでどの辺が面白いの?」
えーと、あの艦娘のコレクション要素がね、その、運営の課金体系が良心的でさ、声優さんが、あと大破絵とか、あばばっばb。艦これは何が面白いのか。実に哲学的な問いかけです。これほど答えることが難しい質問もそうそうない。なにせこれだけ継続的にプレイしている私にも分からないのだから。だから今日はちょっと真面目に考えてみました。艦これの何がそこまで人を惹きつけるのかを。
まあ、単純に考えてみんなやってるから面白いってのは絶対あるでしょうね。みんなと一緒にゲームするから楽しいって奴。私のように回りに同好の士が居ない場合でも、ネットを覗けば自分と同じ難関マップで苦戦している人、同じ艦娘が出なくてあえいでいる人がじゃぶじゃぶ見つかります。あーわかるわかる。共感出来て面白い。たた共感できるのはよいことなのですが、艦これの魅力は共感だけのはずがない。だって、共感だけでいいなら火がついてみんながプレイさえしていれば、どんなくそゲーでも構わないってことじゃないですか。そんなの悲しすぎる。一人のゲーマーとして、ヒットしたゲームはすべからくゲームそれ自体が面白いものであって欲しい、そう信じたい。
では、艦これが持っているはずの面白さとはなにか。私は艦これが、プレーヤーの起こしたアクションに対して、適切なリアクションが返ってくるからだと思う。これはもうゲームの根本的な原理で、PONGから現在にいたるまで何も変わっていない。十字キーの操作でもいいですし、ボタンを押すでもいいです、それに対して何か反応が返ってくる。リアクションは、ユーザーにとってよいものだけではダメです。毎回「勝ち」ばかりが返ってくるのではつまらない。「負け」があるからこそ「勝ち」が嬉しい。艦これはこのゲームの本質の部分のバランス感覚がよいのではないか。戦闘をとってみてもそうです。不運にも弾をくらって大破することもあります。羅針盤運が無くて理不尽にもボスの手前で道がそれることもあります。ただ「負け」のなかに勝つためのヒントが含まれていて「制空権が取れなかったから烈風を増やそう」であるとか「最上がすぐ大破するから旗艦にしよう」とかあれやこれや考えてやっとのことで海域を突破出来る。まあ、運要素が強すぎるマップもありますが、全体としてきつ過ぎず、楽過ぎず悪くないバランスだと思います。だから私は、艦これのどこが面白いか聞かれたらこう答えよう。
「やっていて気持ちがいいところ」
